2016/01/14 汽水域合同研究発表会のご報告
島根大学汽水域研究センター第23回新春恒例汽水域研究発表会・
汽水域研究会第4回例会
合同研究発表会が、2016年1月9日~10日にろうかん(労働会館)・401大会議室(島根県松江市御手船場町557-7)にて、島根大学副学長・秋重幸邦理事からの開会の挨拶を皮切りに開催されました。
9日のシンポジウム「宍道湖の生態系変化にせまる-水草繁茂の原因究明から利用まで」では、滋賀県立大学・大久保卓也教授による基調講演「琵琶湖における水質等の環境変化と漁獲量変動」をはじめ7題の口頭発表がありました。
長期モニタリングの成果から視られる宍道湖の水草に関する現状把握と、その原因を時に琵琶湖の例を参考にしながら探り、更にその有効利用への可能性を示すという、テンポがあり、且つ内容の深いシンポジウムとなりました。
一般発表は、常設セッション「生物・生態系」14題、「保全再生系」2題、「環境変動系」6題、「汽水域一般」10題、スペシャルセッション「完新世における汽水域及びその周辺地域の環境変遷史2016」7題の計39題で、汽水域を網羅する内容が揃いました。 写真はこちら
企業展示も精力的に行われました。計3社の研究機材を中心とした製品がブース内に所狭しとお披露目され、あちらこちらで熱い商談が繰り広げられました。
来場者は2日間で のべ220名を上回り、北海道・長野県・福井県・静岡県・韓国からなど、汽水域研究センターを軸にした新しい広がりが見られました。バックグラウンドも研究機関、博物館、行政機関、NPO法人、環境調査会社、企業、漁業関係者、一般市民、大学関係等、汽水域をキーワードにした幅広い関係構造が見られまし た。
また、大学生・大学院生の発表に対しては、評価性を導入する試みも行いました。 結果はこちら
この合同研究発表会が、地域一般に汽水域研究センターの恒例行事として広く浸透しており、日本の財産である宍道湖・中海を中心とした汽水域研究の成果に対し、多くの関心と期待が寄せられている事を改めて感じさせられた2日間でした。
本会の様子は山陰中央新報、朝日新聞、読売新聞にも記事として紹介頂きました。
ご参加頂いた皆様方、ありがとうございました。
今後とも汽水域研究センターを宜しくお願い申し上げます。
(舩來 記)