第133回汽水域懇談会 -香月 興太 博士- のお知らせ(04/24)
公開日 2018年04月12日
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第133回の懇談会は香月 興太 博士(島根大学 研究・学術情報機構 エスチュアリー研究センター 講師)の話題提供で行います。皆様お誘い合わせの上、ご参加下さいますようお願い申し上げます。
第133回汽水域懇談会
題目 : 南極露岩域における氷上からの海底・湖底堆積物掘削
話題提供者 : 香月 興太 博士(島根大学 研究・学術情報機構 エスチュアリー研究センター 講師)
日時 : 2018年04月24日(火)17:00~18:00
場所 : 島根大学 研究・学術情報機構 エスチュアリー研究センター 2階セミナー室(201号室)
【発表の概要】
南極といえば氷に覆われた白い大地を想像する人が多いのではないだろうか。もちろんその想像は間違いではないが、広大な南極大陸には様々な環境があり、例外も数多い。南極大陸の2%強は露岩域と呼ばれる地域で、氷床に覆われることなく基盤岩が露出している(掲示用ポスター 図1)。一見すると死の大地に見えかねない露岩域は、南極では数少ない生命の営みが見られる地域であり、特に水中では様々な生き物たちが特殊な生態系を保持している。生物学的に重要な露岩域の湖沼群は、地質学的にも重要な位置を占めており、露岩域の湖沼の成り立ちと環境変動は、大陸地殻の粘弾性とその変動を解き明かすための鍵となると考えられている。昨今温暖化の影響が取りざたされているが、温暖化により南極の氷床が後退した際、南極大陸はどう変化し、全世界にどのような影響を与えるのか?それを明らかにするため、58-59次南極観測隊では、合同湖沼地形調査チームをつくり、露岩域における氷結水域の堆積物調査を行った。今回の調査では、新たに開発した機械動力の押し込み式コアラーを南極調査に導入し(掲示用ポスター 図2)、氷河性シルトや海成堆積物の採取による湖沼の環境史解明を目指した。今回の講演では、南極における調査の様子や、南極独特の環境・生態系の紹介を行う。