エスチュアリー研究センターの仲村 康秀 特任助教が、国際会議でBest Presentation Awardを受賞しました

公開日 2020年12月11日

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 当センターの仲村 康秀 特任助教が、原生生物研究に関する国際会議JSP/KSOP Joint Meeting 2020にて、Best Presentation Awardを受賞しました。
 受賞した発表課題は、「Single-cell DNA metabarcoding and in situ imaging reveal the symbiosis of Rhizaria (Phaeodaria and Radiolaria). 単細胞DNAメタバーコーディングと水中画像データによる、リザリア類 (フェオダリア類・放散虫類) の共生関係解明」であり、水中写真家の峯水亮氏、齋藤暢宏氏 (水土舎)、若林香織博士 (広島大) および高橋一生博士 (東京大) との共同発表です。この研究発表では、従来の海洋生物学研究で見過されてきた放散虫類やフェオダリア類という単細胞動物プランクトンに着目しました。DNAメタバーコーディングにより、単細胞動物プランクトン約100種に含まれる共生藻類の種を突き止め、水中カメラのデータから単細胞動物プランクトンと甲殻類との共生現象を、世界で初めて解明しました。本研究のように (比較的) 新しい技術を応用する事によって、海洋生態系において従来注目される事が少なかった生物や現象が重要な役割を担っている事が近年報告されています。現在、地球温暖化や海洋酸性化によって海の環境が激変しておりますが、様々な手法を組み合わせ、知恵を巡らせる事で、私達の水産資源を支えている海洋生態系の構造と神秘が今後さらに解明され、そしてそれが人間社会と自然環境との健全な関係の構築に繋がってゆく事が期待されます。


様々な単細胞動物プランクトン

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