第165回汽水域懇談会 -安原盛明 博士-【02/27開催】

公開日 2025年02月17日

<img title="250227-TOP.jpg" src="/_files/00371667/250227-TOP.jpg" alt="250227-TOP.jpg" />

 第165回の懇談会は安原盛明 博士(香港大学 生物科學學院 准教授)の話題提供で行います。皆様のご参加をお待ちしております。
165回汽水域懇談会(日程のポスター)


第165回汽水域懇談会

題目 :香港の歴史生態学
話題提供者 : 安原盛明 (香港大学 生物科學學院 准教授)
日時:2025年 2月27日(木)17:00–18:00
場所:ハイブリッド開催(センター2階セミナー室(201号室)とZoom を併用)
申込み方法:アンケートシステムにご登録ください(2月25日(火)正午 締切)

【講演概要】
 
香港は人口700万人を超える世界有数の大都市であり、アジアの大河川の1つPearl Riverのエスチュアリー域に位置する。香港が現在のような巨大都市になる以前の自然環境・生態系はどのようなものだったのであろうか?このような問いに答える1つの手段が歴史生態学である。
 本講演では、19世紀にイギリス人によって行われた香港貝形虫の調査・報告と我々のグループが行った最近の21世紀の調査データを比較し、当時と現在の貝形虫相、ひいては海洋環境・生態系が大きく異なっていた可能性を議論する。19世紀の論文においては、現在非常に卓越する汚染や富栄養化に耐性のある種が報告されておらず、現在では多産しない熱帯系の種が多く報告されている。 19世紀の香港は現在より健全なより自然に近い海洋環境で、水温が現在より高かった可能性が高い。香港の海洋環境は1980年代以降急激に悪化したと言われており、現在の水温は南シナ海からの湧昇により比較的低くなっている可能性がある。今後は化石記録などと照らし合わせてさらに検証していく必要がある。時間に余裕があれば、我々のその他の最近の成果についても紹介できればと思っています。

戻る