南極観測隊候補者が中海で訓練を行いました(06/05-08)

公開日 2019年06月17日

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 6月5日から8日にかけて、エスチュアリー研究センターの中海分室で南極地域観測隊候補者達の浅海・湖沼堆積物採泥訓練が行われました。訓練には第61次南極観測隊員として今年の冬に東南極リュッツホルム湾で調査を行う6名(産業技術総合研究所・国立極地研究所・鳥取環境大学・静岡大学・大雪渓酒造・島根大学所属)の隊員候補者と東南極シューマッハ・オアシスで調査を行う2名(国立極地研究所・島根大学所属)を含む計9名が参加しました。
 第61次南極観測隊で古環境を研究するチームは、東南極リュッツホルム湾の浅海域や湖の底の堆積物調査から東南極氷床の融解史と東南極海水準変動史の解明に挑みます。第61次南極観測隊では南極氷床後退後に南極沿岸域の浅海底や湖底に堆積した氷河性シルトなどを採取する為に、第59次南極観測隊で浅海底・湖底堆積物の採取のために開発された「携帯型パーカッションピストンコアラ―(菅沼ほか,2019)」を用います。今回は中海で、足場が不安定なボート上でも採泥が安全に行えるように操船・採泥作業の習熟訓練を行いました。
 また訓練期間中、第142回汽水域懇談会の講演者として、過去に2度南極で調査を行った総合研究大学院大学の川又基人氏から南極露岩域の地形と露出年代に関する講演、第61次南極観測隊隊員候補者である産業技術総合研究所の板木拓哉博士からは沖縄周辺の海底地質調査や赤土流出問題に関する講演をいただきました。

中海分室の沖合でボート上からの採泥訓練を行う隊員候補者たち

ボートからの落水・復帰訓練を行う島根大学総合理工研究科の佐々木君

汽水域懇談会で発表を行う産業技術総合研究所の板木拓哉博士

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